基本的なスケール、例えばメジャースケールだと起音/トニックの数だけあるので、12コのメジャースケールがあるわけです。まあ、それぞれ音列のインターバルは全部同じで、相対的にはすべて Do・Re・Mi… と聴こえるのですが、スケールそれぞれの高さは違いますよね?
“Key” とはこの高さの違うスケールにそれぞれ名前をつけたものなんです。とはいえ、命名規則はごく単純で、Cが起音/トニックのメジャースケールなら「C Major」、Dが起音/トニックのメジャースケールなら「D Major」、Eが起音/トニックのマイナースケールなら「E minor」、Bbが起音/トニックのマイナースケールなら「Bb minor」といった具合ね。
で、鍵盤ってやつは C Major が基本に配置されているので、C Major と A minor(Natural) 以外がスコアになると変化記号がいっぱいついてしまうので非常に読み辛くなってしまうわけです。
調号 / Key signature
C Major, A minor以外の曲だと必要な変化記号/臨時記号を全て書くのが大変なので、それらをスコアの最初にまとめ、それを “調号/Key signature” と呼びます。
これまた偉大なる先人達の優しさです。ま、スコアを書けば、の話ですが。読めば、の話ですが。
スコアの場合はこの“調号”(bや#の数)がその曲の“Key”をあらわしているのです。
コード譜の場合はたいてい左上に「key of Eb Major」とか「key = Eb maj」とか書きます。ホーンセクションやってる人たちはよく、bや#の数と配列だけ乱雑に書き殴ってましたね。あれはメジャーとマイナーのトーナリティ、同じで捉えてたんやろか…。